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2014.09.18

正解から逃れるために、日常でできること

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「ついつい正解ばかり探してしまう自分がいます。どうすれば良いでしょうか?」
先般の公開コースの最後でこのような質問を受けた。

ユニークブレインラボのコンセプトはユニークな人間になること、つまり他人が考えないことを考える、他人がとりえない行動をとる。そしてその対極にあるのが「正解を探す」こと、である。
提供する数十のエクササイズ質問には正解というものは存在しない。受講者に期待されていることは、他の誰も言わなかったことを言うこと、これまでセミナーを受講しエクササイズに取り組んできた累計1500名以上(2014年4月時点)の誰もが口にしなかった回答をすることである。

とはいえ、日常の仕事の中で、そしてつつがなく他人に迷惑をかけず社会生活を送る上で、正解探しの呪縛から逃れるのは簡単なことではない。
毎日テキストに書いてあるエクササイズを遊び感覚で行うことも一つの方法ではあるが、それだけではない。
また、受け身ではなく能動的に、そして楽しみながら、実践的にできるならそれに越したことはない。
そして、この方に限らず大変真面目な方がその真面目さを、真摯さを逆に利用できるならなお良い。

すすめたことは2つある。
1)毎日、必ず冗談、笑い話、ギャグを考える、一日1回人を笑わせる
ユダヤ人のことわざで「賢い者ほどよく笑う」というのがあるが、人を笑わせるには知性がいる。正解というものは得てして1つ、あるいは2つ程度しかない。一方、笑いの方法には無限の選択肢がある。まさに正解探しをしない思考に切り替えることで生み出せるわざである。
つまり、笑いのネタを考えるというのは大変な知的創造作業なのである。

ユニークブレインラボでは複眼力のエクササイズ、抽象化思考のエクササイズにそのヒントはいくらでもある。コツさえつかめば決して難しいことではない。その証拠に私自身がどちらかと言うと昔は人を笑わせられない堅物であったが、今では決してそうではないことはセミナーを受講された方ならお分かりいただけるかと思う。

なお、欧米のビジネスマンは(・・・というフレーズは大嫌いだが)、大阪人もだが、習慣として、いわゆる「小咄」パーティー・ジョークのネタを持っている。スピーチでは和ませる話を挿入する。最近はやりのグローバル人材(・・・この言葉も決して好きではないが)に必須なビジネススキルとも言えるのではなかろうか。

2)いたずらをすること
子どもの頃は誰でも多かれ少なかれ「いたずら」をやっていただろう。いたずらこそ正解がない、無限の選択肢が広がる世界である。
そして、私がみたところ各界で「デキる人」は、幼少期にはいずれも卓越した、否、どうしようもないと言うのか、とにかくいたずらっ子であることが多い。そしてその武勇伝をうかがえば、中身も独創的でスケールも大きい。

商店街の薬局の人形にいたずら書きどころか、自宅まで盗んできた(勿論親に怒られ、夜中のうちに戻したわけだが)、応接間の机にある葉巻の中にかんしゃく玉を詰めておいた、教室の黒板下のチョーク入れに小便を満たした・・・本当はもっとすごい、ここに書くのも憚れるネタを沢山知っている。当人達から許可をいただけなかったので、これ以上は書けない。私はせいぜい、ピンポンダッシュのバリエーションを増やして劇場型ピンポンダッシュをやっていたが、度が過ぎてバレてしまった程度である。

もう大人なのだから、法には触れず、他人を傷つけず、という制約を馬上kながらでも発想できるだろう。誰かをからかうのではなく、逆にサプライズで喜ばせるのも「ポジティブないたずら」ともいえる。

いたずらデザインするには「複眼力」は要るだろう。物事の使い方の常識から離れる発想がいる。目前に存在する手段が本来もつ「あるべき目的」から逸脱する、という発想である。ルールという規範を破るには規範の存在を意識しなければならない。
また「構想力」も駆使することになる。ある行為を行ったあとの連鎖反応をシミュレーションする、つまり時系列できに出来事を組み合わせる、という頭の使い方である。

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